日時:2024年9月7日(日)午前7時~9時、晴れ、強風
参加者数:40名(?)
担当幹事:高橋宏明・嶋田和明
9月7日(土)の夜は高松の池周辺で盛岡の花火大会「盛岡どんぱ」が開催され、近隣地区では花火の大きな音が盛んに鳴り響いていた。そしてその翌日9月8日(日)の午前7:00、晴天の下で集合場所の高松公園には初参加の一般市民を含めて40名ほどの参加者が来場。早速探鳥会リーダーによる各種注意事項と熱中症予防やスズメバチ・ツキノワグマについての注意事項があり、続いて参加者全員は2グループに分かれてそれぞれ探鳥を開始。早速リーダーが空を指さすと、カワウの群れが綺麗な雁行で北に向けて飛び去っていった。リーダーからは「8月末に北海道のサロベツでヒシクイが確認され、一昨日には北海道の風蓮湖でもヒシクイの群れが観察されているようです。岩手県にガンが渡ってくるのも時間の問題ですね。」との説明があった。しかし芝水園のヨシ原ではオオヨシキリの声もなく静まり返り、芝水園ではバン・カイツブリ・マガモとともに久しぶりのカワセミや冬鳥で今季初登場のハシビロガモなどが姿を見せた。参加者の話によれば昨日の朝にはヨシガモの姿も見られたとか。それにしても野鳥の数が少ない。林の中に入っても野鳥の声は少なく、常連のカラ類、メジロなどの声が時たま聞かれる程度であった。こうなると探鳥会は即席の野鳥談義の場となり、早速参加者から野鳥に関する質問が次々にリーダーに寄せられていく。例えば、「カイツブリの中に顔の白いのがいますが、別の種類ですか」との質問に対して、「それは今年巣立ったカイツブリの若鳥で、顔が赤いのが繁殖力のある大人の鳥です。鳴き声も成長と幼鳥は違っていて、成長がピョロロロロろと鳴くのに対して、そこにいる若鳥はピーピ、ー鳴いていますよ。」とか、「ドバトはどうして色々な模様があるのですか。あれは種類が別なのですか。」との質問に対して、「ドバトはヨーロッパのカワラバトが飼い鳥になって伝書鳩などに使われていたのが人間の手を離れて野生化したものです。犬も猫も牛も羊も元はただ1種類の動物だったのですが、人間の家畜となってその好みに応じて色々な色や形に変化しているのです。ドバトも家禽となっていたため、色々な色の個体がいるというわけです。」という具合であった。さらに「オオヨシキリやキビタキなどはいつ頃からいなくなるのですか。」との質問もあったが、それに対してリーダーからは「大方の夏鳥は8月末頃までは盛岡周辺にいるようですが、9月に入ると徐々に渡っていくようです。しかし渡ってきた時と違って『今から帰ります』と言ってくれるわけではありませんから、いつ頃まで盛岡周辺に残っているかははっきりしません。そのため、それをできるだけ明らかにするために当会では夏鳥終認の調査をしているのです。皆さんもぜひご協力ください。」との説明とお願いがあった。このように「お話」の多めな探鳥会であったが、それでも一通り短調を終了して取り合わせをした結果では最終的には31種類の野鳥が観察され、その中には秋の渡りの途中と思われるコサメビタキも含まれていた。こうして来月10月の探鳥会での再会を期して、本日の探鳥会は無事に終了した。
確認された野鳥
キジ、カルガモ、マガモ、ハシビロガモ、カイツブリ、キジバト、ダイサギ、、トビ、カワセミ、アカゲラ、アオゲラ、モズ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、ヒガラ、シジュウカラ、カワウ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、メジロ、コサメビタキ、スズメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、カワラヒワ、ホオジロ、アオジ(以上31種類)
(報告:嶋田和明)