イヌワシ保護に関する取り組み


[1] イヌワシとは

 岩手県は日本有数のイヌワシ生息地域であり、日本国内のイヌワシの生息数約400羽のうちの約5分の1にあたる80羽ほどが岩手県の北上高地を中心として県内全域で生息しています。イヌワシは環境省の「レッドリスト2018」では絶滅危惧IB類、岩手県の「いわてレッドデータブック」ではAランクに指定されております。また文化財保護法においては国の天然記念物に、絶滅の恐れのある野生動物等の種の保存に関する法律においても国内希少野鳥動植物に指定されております。つまりイヌワシ保護は今日の我が国の重要課題の一つとなっております。しかしイヌワシの高密度生息地域である北上高地や奥羽山脈沿いの地域において、この10年ほどの間に大規模風力発電事業・太陽光発電事業の計画が次々と持ち上がっております。当会では希少猛禽類の生息環境の保護の観点からこれらの事業計画に関して事業者や行政などへの働きかけを継続しております。これについては当ホームページの下記ページをご覧ください。また日本国内のイヌワシの現状については日本イヌワシ研究会HPをご参照ください。

[2] イヌワシの森整備事業

 日本野鳥の会もりおかでは盛岡市頭部の矢倉地区においてイヌワシの生息環境の整備の一環として森林整備活動(いわゆる間伐運動会)を実施しております。これはこの地域の一部を日本野鳥の会が取得して「ゼネラル石油野鳥保護地区イーハトーブ盛岡」とした1998年以来、毎年のようにこの保護地区内で実施している山林の刈り払い作業です。この事業の目的は保護地区内の樹木生育による山林化を防ぎ、イヌワシの採餌可能な環境を維持することによりイヌワシの生息に利することです。

 

 

 2023年の「イヌワシの森整備事業」の実施概要が下記のとおりに決まりましたので、お知らせ申し上げます。