2024年も冬のシーズンとなり、岩手県内陸中部で標識ハクチョウ類の確認情報が寄せられるようになりました。このページではそれらの確認情報をとりまとめ、速報の形で皆様にお知らせいたします。標識鳥類の確認記録は渡り鳥の生息状況を知る上で非常に貴重な情報です。引き続き皆様のお住まいの近くなどで標識されたガンカモ・ハクチョウ類が見られた場合には、是非下記宛にご連絡下さい。特に標識番号等のわかる写真を撮影された場合には是非当会ホームページにご提供くださるようお願いいたします。
<連絡先・報告先>
調査担当幹事(嶋田和明):shimada@iwate-u.ac.jp
なお当会事務局(passer@sc4.so-net.ne.jp)でも受け付けます。
[1] 2024年度冬季に岩手県内陸部で確認された標識ガンカモ・ハクチョウ等(速報)(更新:2025年1月20日)
月日 | 市町村 | 地域名 | 種類 | 標識部位 | 色 | 標識番号 |
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2024/12/2~12/18 | 矢巾町 | 藤澤地区 | オオハクチョウ | 首輪(発信機54) | 黄色に黒字 | 15A-01052 |
2025/1/18 | 花巻市 | 石鳥谷地区 | コハクチョウ | 首輪(足環は確認できず) | 赤色に白字 | C69 |
この調査結果の詳細版については当ホームページの会員限定コーナーをご覧ください。
[2] 2023年度冬季に岩手県内陸部で確認された標識ハクチョウ類
(1) 標識オオハクチョウ:6C09(愛称:マリ)
2024年2月3日より矢巾町内で継続的に確認されております。山階鳥類研究所からの情報によればこの個体は雌の成鳥で、2023年12月に宮城県若柳町の伊豆沼付近で標識放鳥されたとのことです。そして矢巾町周辺ではこれまでにも何度か確認され、「マリ」という愛称で呼ばれていた様です。
(撮影:当会会員Fさん、2024.2.3、矢巾町)
(2) 標識オオハクチョウ:6C04(愛称:タカ)
2024年2月8日夕方に盛岡市高松の池で初めて確認されました。山階鳥類研究所からの情報によればこの個体は雄の成鳥で、マリとほぼ同時に2023年12月に宮城県若柳町の伊豆沼周辺で標識放鳥されたとのことです。この個体については第一発見者である当会会員のIさんに愛称「タカ」と命名していただきましたが、やはり雄で間違いなかったようです。
(撮影:当会会員Iさん、2024.2.8、盛岡市)
(3) 標識コハクチョウ:C71
(撮影:当会会員Kさん、2024.2.18、奥州市)
(4) 標識コハクチョウ:C05
(撮影:当会会員四ツ家孝司さん、2024.2.18、雫石町)
(5) 標識コハクチョウ:29
ロシアのチュコトカ地方チャウンスキーで2016年8月に標識放鳥された個体で、放鳥時には3歳以上で性別不明であったとのことです。
(撮影:当会会員四ツ家孝司さん、2024.2.26、矢巾町)
(撮影:当会会員四ツ家孝司さん、2024.2.27、矢巾町)
(撮影:当会会員Fさん、2024.2.28、矢巾町)
(6) 標識コハクチョウ:C85
ロシアのチュコトカ地方で2023年に標識放鳥された個体のようです。詳細については現在さらに調査中とのことです。
(撮影:当会会員四ツ家孝司さん、2024.2.26、矢巾町)
(撮影:当会会員四ツ家孝司さん、2024.2.27、矢巾町)
(撮影:当会会員Fさん、2024.2.27、矢巾町)
(7) 標識オオハクチョウ:KANKYOSHO TOKYO JAPAN 15A-00551
宮城県栗原市若柳地区で2023年12月に標識放鳥された個体で、雌の成鳥とのことです。
(撮影:当会会員Fさん、2024.2.29、矢巾町)
[3] 2024年春に岩手県内陸部で確認された標識ガン類
(1) 標識マガン:青F33
この標識個体は2024年3月9日に奥州市胆沢地区で確認されました。山階鳥類研究所からの情報によればこの個体は成鳥で雌雄不明、2022年12月に宮城県若柳町の伊豆沼付近で標識放鳥されたとのことです。
(撮影:当会会員Kさん、2024.3.9、奥州市)
[4] 2024年度冬季に岩手県内陸部で確認された標識ハクチョウ類
(1) 標識オオハクチョウ:15A-01052
山階鳥類研究所からの情報によれば、この個体は北海道浜頓別町で2024年4月11日に標識放鳥された雌の成鳥です。2024年12月2日に紫波町藤澤地区で最初に確認され、その後も他のハクチョウ類と一緒にこの周辺地域に滞在しているようです。
(2) 標識コハクチョウ:C69
(撮影:当会会員Sさん、2025.1.18、花巻市)
この個体は2025年1月18日(土)昼頃、岩手県花巻市石鳥谷地区の大正橋下流で確認されました。