日時:2025年1月12日(日)午前9時~11時、晴れ
参加者数:25名(?)
担当幹事:柴田俊夫・米倉達夫・嶋田和明
2025年度最初の高松の池定例探鳥会実施日の1月11日朝は前日の雪で地面にうっすらと雪が積もった状態であった。また前日には同じ盛岡市内の養鶏場で鳥インフルが発生。それでも午前9:00に集合場所である高松公園のウッドステージの周りには一般市民も含めて天候も寒さも物ともしない25名ほどの参加者が来場。早速探鳥会リーダーからの新年の挨拶とともに各種注意事項と引き続く2025年度総会のアナウンスがあった。特に高松の池の水鳥に鳥インフルエンザウイルスが蔓延している可能性があるため、インフル拡大を少しでも防ぐために池の水際の遊歩道を避けて舗装道路側を歩行することなどが説明された。引き続き参加者全員は2グループに分かれてそれぞれ探鳥を開始。1月ということで芝水園も高松の池も半分ほど凍結し、空いた水路などにはオオハクチョウ・カモ類・オオバンなどの冬鳥がお出迎え。その中には真冬の高松の池では比較的珍しいコガモ(雄)の姿も見られた。また山の方向からはコロロローンとキツツキのドラミングがしばしば響いてくる。実際に山の中に入るとまだ1月というのに色々なカラ類の囀りが至る所で聞かれ、コゲラ・アカゲラ・アオゲラも次々に姿を見せた。探鳥会メンバーの周りをキツツキ類に囲まれ、早速リーダーからは「今日はまさにキツツキ祭りですね」の声も。アカゲラの中にはドラミングしているものもあり、2羽のアカゲラの恋の鞘当てらしき行動も見られた。さらに歩みを進めていくと50羽ほどのアトリの群れが出現し、引き続いて今季初めてのマヒワの30羽ほどの群れも見られて参加者一同は大喜び。さらに林の上空では複数のカラスがガガガガッという威嚇の声を上げながら盛んに跳び回理、リーダーからは「近くに猛禽類がいてそれを追い払おうとしているようですね。」と解説。話によればカラスのそのような動きにより猛禽類が見つかる機会も多いとか。そんなお楽しみの最中にも関わらず高松の池の周囲の道路脇でカラス1羽の斃死体が発見された胸の連絡がリーダーに入り、2つのグループのリーダーは即座に探鳥会の途中切り上げを決断し、朝の集合場所に戻ることとなった。カラスの斃死体については会から盛岡市地方振興局に通報したため、振興局の担当者により回収作業は1時間以内に速やかに行なわれた模様である。斃死体から鳥インフルエンザウイルスが出てこないことを願いたいが、仮に出てしまったらその後28日間は高松の池周辺は野鳥監視重点区域となってしまう。リーダーからは「新型鳥インフルエンザ感染を広げないためには野鳥の密集する状態をなくすことが重要。そのためにも高松の池でカモやハクチョウへの餌やりは絶対にしてはいけないんです。」との説明もあったが、実際に日曜日ということもあって高松の池の周りではハクチョウにパンを与える人たちの姿があちこちに見られる状態であった。「餌やりをしないように」という看板は出ているがあまり守られていない現状に対して、参加者の中からは「行政に働きかけてより強い禁止措置などをとってもらう必要があるのではないか」との声も出てきた。やや早めに集合地に戻って鳥合わせをした結果では最終的には39種類の野鳥の観察が報告され、翌1月13日の全国一斉ガンカモ調査への協力依頼と探鳥会に続いて盛岡市上田公民館で開催される2025年度総会のアナウンスを受けて探鳥会は無事に終了した。
確認された野鳥
キジ、オオハクチョウ、ヒドリガモ、マガモ、カルガモ、オナガガモ、コガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、ミコアイサ、キジバト、オオバン、トビ、ノスリ、コゲラ、アカゲラ、アオゲラ、モズ、オナガ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、ヒガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、メジロ、エナガ、ルリビタキ、ムクドリ、スズメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、アトリ、カワラヒワ、ベニマシコ、マヒワ、ホオジロ、カシラダカ(以上39種類)
(報告:嶋田和明)